大田市 【テストレポート】GTラジアル「CHAMPIRO SX-R」の実力検証 in TSタカタサーキット タイヤセレクト大田 / SimGarageMTRacing / 松田タイヤ工業所
近年、モータースポーツ界で急速に存在感を増しているアジアンタイヤ。今回、インドネシアのタイヤメーカー「GTラジアル」から新たにリリースされた「SX-R」のテスト依頼をいただきました。日本ではまだ情報が極めて少ないこのタイヤ。当ショップでは「安心して使用できないアジア系タイヤは扱わない」というポリシーを掲げていますが、その一方で、次世代の練習用タイヤとしての可能性を探ることも、プロのショップとしての使命です。今回はGR86(ZN8)に265/35R18(トレッドウェア140)を装着し、ホームコースであるTSタカタサーキットでその本性を暴いてきました。
テスト当日のコンディションは気温10〜13度。路面は砂埃が浮き、やや滑りやすい状況でした。まず基準を作るため、比較対象としてユーズドの「ブリヂストン POTENZA RE-71RS(265/35R18)」で走行。結果は58.3秒。このタイムをベンチマークとして、SX-Rの評価を開始します。
気になるGTラジアル SX-Rのベストタイムは59.3秒でした。 アベレージは59.4〜59.5秒。国産最高峰の71RS(しかもユーズド)に対して「1秒落ち」という結果です。この「1秒」を「たった1秒」と見るか、「大きな壁」と見るか。ここからは、数値以上に重要な「フィーリング」と「特性」について深く掘り下げていきます。
SX-Rをひとことで表現するなら、**「ドライバーの操作を鏡のように映し出すタイヤ」**です。
ハンドリング特性
フィーリングは、国産タイヤでいえば「ダンロップ DIREZZA ZIII」に近い感触です。高いグリップに頼って力任せに曲げるタイプではなく、丁寧な荷重移動を必要とします。しっかり荷重を乗せれば曲がり、そこから繊細にアクセルを開ければ綺麗にトラクションが掛かる。逆に、少しでも雑な操作をすれば、途端にアンダーやオーバーとして挙動に現れます。
限界領域での挙動
絶対的なグリップレベルは国産トップエンドには及びません。しかし、特筆すべきは限界を超えてからのコントロール性です。唐突にグリップが抜けるような怖さがなく、ジワーッと滑り出し、収束も極めて穏やか。タイヤが今どういう状況にあるかというインフォメーションが豊富で、対話がしやすいのが最大のメリットです。
ラップ10周程度)の走行後の状態を確認しましたが、左フロントの摩耗は非常に穏やかで、表面も綺麗に溶けていました。アジアンタイヤにありがちな「ブロック飛び」や「異常なタレ」は見受けられません。ただし、運用にはいくつか注意点があります。
ウォームアップの必要性
発熱には相応の時間を要します。10〜15度程度の気温下では、本領を発揮するまでに2〜4周のウォームアップが必要です。
空気圧設定
剛性を確保するため、空気圧は高めの設定を推奨します。低すぎるとタイヤがヨレ、本来のシャープさが失われます。
冷間目標: 1.9〜2.0k温間目標: 2.1〜2.4k
ストリート性能
自走での行き帰りも試しましたが、乗り心地は良好でロードノイズも許容範囲。街乗りからサーキットまで安心して併用できる仕上がりです。
SX-Rは、タイムだけを追い求める「冬の本番用」ではありません。
しかし、「夏場の練習用」としては、これ以上ない選択肢になると確信しました。国産ハイグリップは、多少のミスをタイヤの性能でカバーできてしまいます。対してSX-Rは、丁寧に走らせなければタイムが出ません。タイヤの声を聴き、クルマをコントロールする技術を磨くには最適の教材です。
コストパフォーマンスの衝撃
265/35R18で、1本あたりの価格は約25,000円(税別)。同サイズの71RSが5万円を超えることを考えれば、コストは半分です。「冬のアタックは71RSやA052、夏場のスキルアップはSX-R」。この使い分けが、財布を痛めず、かつ確実に速くなるための新スタンダードになるでしょう。
唯一の弱点は、現状のサイズラインナップの少なさです。 (195/50R15, 215/45R17, 235/45R17, 245/40R17, 265/35R18)この点については、メーカー側へ強くサイズ拡充を要望済みです。より多くの車種でこの「操る楽しさ」を体感できるよう、今後の展開に期待しています。タイヤの特性を知り、目的に合わせて賢く選ぶ。 SX-Rについてのご相談、セッティングへの組み込みなど、お問い合わせをお待ちしております。
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