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2023年11月15日、岡山国際サーキットでの衝撃。ハンスが繋いだ命と、Attack岡山への不屈の挑戦

 2023年11月15日、岡山国際サーキットでの衝撃。ハンスが繋いだ命と、Attack岡山への不屈の挑戦

モータースポーツの世界において、「絶対」という言葉は存在しません。どんなに準備を整え、どんなにコースを熟知していても、一瞬にしてすべてが暗転する瞬間があります。それは、2023年11月15日のことでした。 私たちは、その数週間後に控えた「Attack岡山」という大舞台に向けて、最終調整のために岡山国際サーキットのピットにいました。その日、その瞬間に、私のレーシングライフにおいて最も激しい、そして教訓に満ちたクラッシュが待ち受けているとは、露ほども思わずに。

 予兆なき暗転:2コーナーの衝撃

テスト走行は順調そのものでした。タイヤの熱入れを終え、マシンの挙動を確認しながら徐々にペースを上げていく。タイムも理想に近い数字を刻み始め、手応えは十分。いよいよ本番を想定したアタックラップに入りました。バックストレートから1コーナーを抜け、2コーナーに向けて鋭くアプローチを開始。理想的なラインをトレースし、クリップポイントを確実に捉えたことを確認して、脱出に向けてアクセルペダルを力強く踏み込みました。しかし、その瞬間でした。「フワッ」と、まるで氷の上に乗ったかのようにリアの接地感が消滅したのです。本来なら路面を蹴り上げるはずのタイヤが空回りし、マシンは瞬時にスピンモードへと移行しました。カウンターステアを当てる間も、ブレーキで制御を試みる間もありません。慣性の法則に従い、私の愛車は猛烈な勢いでコースアウトし、目前に迫るスポンジバリアへと吸い込まれていきました。「ドンッ!」という、腹の底まで響くような鈍い衝撃音とともに視界が激しく揺れ、車内に砂埃が舞います。止まった瞬間、頭の中は真っ白でした。なぜスピンしたのか、どこまで壊れたのか……パニックと絶望が入り混じる中、自力で脱出し、コースサイドで立ち尽くすしかありませんでした。

 見えざる敵「オイル」の恐怖

ピットに戻り、共に走っていた仲間やサーキットのスタッフの方々に謝罪をして回る中で、スピンの原因が判明しました。実は私の直前を走っていた車両がオイル漏れを起こしており、私が2コーナーに飛び込んだまさにその場所に、新鮮なオイルがぶち撒かれていたのです。現場の検証結果、そして私のマシンのリアフェンダー内にこびり付いたオイルの跡が、それを物語っていました。走行中、ポストからはオイルフラッグ(黄色と赤色の縞旗)は提示されておらず、路面の変化を視認することも不可能な速度域でした。アタックラップ中という限界に近い走行状況下では、防ぎようのない「運」の要素が強い事故だったと言えます。しかし、それこそがサーキットの恐ろしさなのです。自分のミスではなくても、物理法則は容赦なく牙を剥きます。

 命を救った「ハンス(HANS)」

今回のクラッシュ動画(車載映像 / 外撮り映像)を見返すと、衝突の激しさに背筋が凍ります。スポンジバリアがあったとはいえ、時速100kmを優に超える速度からの衝突エネルギーは、車体をいとも簡単にひしゃげさせるほどのものでした。しかし、私はその翌日、体の痛みを感じることなく普段通りに起床し、仕事に向かうことができました。奇跡的に、むち打ち一つなかったのです。この「無傷」を実現してくれたのは、間違いなく**「ハンス(HANS)」**でした。 ハンスは、フルフェイスヘルメットと肩のシートベルトを繋ぐデバイスです。衝突の瞬間、頭部だけが慣性で前方に投げ出されるのを物理的に抑制し、頸椎への過度な負荷を防いでくれます。もしハンスを装着していなければ、首が引きちぎれるような衝撃を受け、重い後遺症が残っていたか、最悪の場合は命を落としていたかもしれません。私は声を大にして言いたい。サーキットを走るすべてのドライバーに、ハンスの装着を心から強く、強く薦めます。 「自分は初心者だから」「そこまでタイムを競っていないから」という理由は、物理法則の前では何の意味も持ちません。オイル漏れや車両故障、他車のスピンなど、不可抗力によるクラッシュは誰にでも起こり得ます。数万円の投資で命と健康が守れるのであれば、これほど安い買い物はありません。

 絶望の淵から:Attack岡山へのカウントダウン

車両の状態は凄惨でした。 リア回りはガッツリと潰れ、トランクフードは歪み、テールランプは粉砕。排気システムに目を向けると、マフラーは無残に破れていました。パッと見の印象では「全損」の二文字が頭をよぎるほどの有様です。最大の懸念は、サスペンションの取り付け部やメインフレームといった「足回り」のダメージでした。もしここが1mmでも狂っていれば、1週間後の「Attack岡山」への出走は物理的に不可能です。祈るような思いでアライメントテスターに車両を載せ、ミリ単位の数値を測定しました。モニターを見つめるスタッフの表情が和らいだ瞬間、一筋の光が見えました。 「足回りは……生きています。数値は正常です」その言葉を聞いた瞬間、自分の中でスイッチが入りました。足回りが無事であれば、外装を力技で復元し、排気系を繋ぎ直せば、再び戦える。あと1週間、死に物狂いで直せば、スタートラインに立てるかもしれない。

 「シバきあげ」の修復劇と職人魂

翌日から、私たちのガレージは戦場と化しました。 潰れたリアパネルをチェーンで引き出し、ハンマーで叩き、強引に形を整える。本来なら丁寧な工程を要する板金作業ですが、今は「11月28日に岡山を走る」という目的がすべてに優先されます。文字通り「ボディをシバきあげる」日々。ハンマーの音が深夜まで響き、指の皮が剥けようとも、作業の手を止めることはありませんでした。それは単なる修理ではなく、折れかけた心を叩き直す作業でもありました。Attack岡山までのタイムリミットは、あとわずか。 不恰好な継ぎ接ぎだらけの姿かもしれませんが、走るための機能を一つひとつ取り戻していく過程は、モータースポーツの本質に触れているような感覚すらありました。

 この経験を糧に、さらなる高みへ

2023年11月15日のクラッシュで、私は多くのことを学びました。 オイルに気づけなかった判断の甘さ、サーキットに潜む不可視のリスク、そして安全装備への投資がどれほど大切かということ。これらは、机上の空論ではなく、自らの身体と愛車を削って得た、かけがえのない教訓です。Attack岡山が終われば、この車両は本格的な板金修理のために長期間ガレージ入りすることになります。当分の間、ステアリングを握ることはできません。だからこそ、今回のAttack岡山での1ラップ、1コーナーを、これまでの人生で最も大切に走りたい。走れることの喜び、生きていることへの感謝を込めて、全力でチェッカーフラッグを目指します。応援してくださる皆様、そしてこの無茶な修復作業を支えてくれた仲間に、結果で恩返しをする。それが私の使命です。サーキットという場所は、時に残酷ですが、それを乗り越えた先には日常では決して味わえない感動が待っています。安全対策を万全にし、不測の事態を想定し、それでもなお限界に挑む。この「クルマ遊び」を、私はこれからも一生、全力で楽しんでいくつもりです。11月28日、岡山国際サーキット。 ボロボロになりながらも立ち上がった私たちの勇姿を、ぜひ見届けてください。

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